# データベース - 一般的なユースケース

ここでは、Workato をデータベースに接続して統合することによりワークフローを自動化する、一般的なユースケースを紹介します。これらのユースケースの大半は SQL Server を使用して構築されていますが、Workato でサポートしているすべてのデータベースに簡単に応用できます。

Workato はデータベースと連携して、以下の目的を達成するためのワークフローの自動化を実現します。

  • 日々の業務のためのデータベースからのデータのエクスポート
  • クラウドベースのアプリケーションからのデータの複製
  • API エンドポイントとしてのデータベースレポート/情報
  • データレイクやデータウェアハウスへのデータのパイプライン

# 日々の業務のためのデータベースからのデータのエクスポート

データベースに入力されるデータは多様な方法で使用されます。Web サイトからサーバーに送られてくるデータは多くの場合、さまざまなアプリケーションでできるだけすぐに利用できる必要があります。Workato は自動化により、このようなワークフローの設定を簡素化します。以下に示す例では、Web サイトからデータベースを通して送られてくるユーザー属性の変更を Salesforce および Mailchimp に簡単に統合することにより、販売効率を向上させます。このような変更は、アプリを使用しているユーザーが商品の購入に興味を示した場合、またはアップセルの機会を示していると思われる特定の行動を取った場合に発生します。

ワークフローがさらに複雑になっても、このレシピは追加のアクションを含むように簡単に拡張できます。各レシピで使用するタスクの数を減らすために、可能な限りバッチアクションを使用するようにしてください。Workato を使用する利点の1つは、このようなワークフローを簡単に変更できることです。Mailchimp から Sendgrid への切り替えなど、メールキャンペーンソフトウェアの変更は、最小限のコーディングで行えます。

SQL Server から Salesforce と Mailchimp へのデータのエクスポート

レシピのリンク

ABC 社は、飲食店やその他の多くの人手を要する企業向けのスケジューリングソフトウェアを販売している、急速に成長しているソフトウェア会社です。現在は、顧客のスケジューリング用のプラットフォームとして、モバイルアプリケーションおよびブラウザアプリケーションを使用しています。休暇や給与の管理を処理する新たなシステムを展開しており、現在一定数の従業員を抱えている既存の顧客およびそれ以上に従業員が増えることが見込まれる顧客に対して、これらの機能をアップセルしたいと考えています。

Workato は、データが保存されている SQL Server から Salesforce および Mailchimp に該当する顧客データをエクスポートするためのワークフローを簡単かつスケーラブルな形で構築する方法を提供します。

レシピのワークフロー

レシピの全般的なワークフロー

まず、顧客データがアプリケーションに基づいて定期的に作成または更新される SQL Server データベース内のテーブルに基づくトリガーの作成から始めます。トリガーを設定したら、エラーを監視し、エラーの発生時にメールを送信するエラー処理機能をステップ1と5で追加します。次にステップ2、3、4で、トリガーで受信したデータに基づいて、Salesforce で取引先責任者を作成します。

Salesforce コネクターでの取引先責任者の設定

Salesforce の設定とトリガー出力からのデータピルの使用
Salesforce のステップをクリックして、バッチでの新規レコードの作成を選択することにより、Salesforce への新規取引先責任者のバッチでの挿入によってレシピの実行にかかる時間を短縮できるだけでなく、SQL Server トリガーからの出力を Salesforce で作成される取引先責任者情報にマッピングすることもできます。上図では、Salesforce の取引先責任者の [Account ID] が、SQL Server データベースの [Account_ID] にマッピングされています。

Mailchimp コネクターでの購読者の設定

Mailchimp の設定とトリガー出力からのデータピルの使用

Mailchimp コネクターにはバッチアクションはありませんが、代わりに Workato のリピートアクションを使用できます。Workato のリピートアクションでは、前のステップの SQL Server トリガーからの取引先責任者のリストを繰り返し処理できます。このため、リスト内の各取引先責任者を Mailchimp キャンペーンの購読者として追加するだけで済みます。


# クラウドベースのアプリケーションからのデータの複製

Workato では、設計、テスト、および本番環境への展開が容易なレシピを使用して、あらゆる規模のデータ移行を実行できます。データの移行は、あるアプリケーションから別のアプリケーションへと移行している企業にとって重要な考慮事項であり、またローカルデータベースサーバーへのデータのバックアップ時にも不可欠なステップです。たとえば Workato を使用して、SQL Server への Salesforce データのバックアッププロセスを自動化することができます。その方法については、以下の例を参照してください。

このレシピは、SQL Server に最終的な値を保存する前に変換を実行するためにも使用できます。これにより、複雑なスクリプトの実行や保守が不要になります。Workato では、さらなる変更もコードなしで処理できます。

Salesforce から SQL Server へのデータの複製

レシピのリンク

ABC 社は商業保険を販売している企業です。同社の営業チームは CRM ツールとして Salesforce を使用しています。ABC 社は災害復旧計画の一環として、Salesforce に保存されている重要な営業データを専用の SQL Server にバックアップすることを始めています。Workato を使用することにより、このワークフローを作成するためにコードを書くことなく、このプロセスを自動化することができます。

レシピのワークフロー

アカウントをバッチで取得することによりレシピの効率を上げる

まず、Salesforce アカウントをバッチで取得することから始めます。When first started, this recipe should pick up events from 入力項目を空白のままにすることで、レシピの初回実行時にすべてのレコードを取得できます。

Salesforce から SQL Server へのデータの移行

Salesforce データピルの SQL Server の列へのマッピング

SQL Server のバッチでのアップサートアクションを使用して、更新された既存の Salesforce レコードを更新しながら、新たな Salesforce の取引先責任者も作成します。


# API エンドポイントとしてのデータベースレポート/情報

データベースを危険にさらさずに社内チームや顧客にアクセスを許可したい企業は、Workato から直接管理される API の形でこれを行えます。Workato では、特定の商品の在庫状況や配送状況を返すなど、データベースに関連するワークフローをトリガーするレシピを呼び出す API を構築できます。たとえば REST API を使用して、会社のビジネスパートナーに対して安全に公開できるコーラブルレシピを Workato で構築する方法については、以下のレシピを参照してください。

このレシピを拡張してオンプレミスデータベースからの実行を可能にすることにより、このコネクションの複雑な管理を不要にすることもできます。自社のビジネスニーズまたはパートナーのビジネスニーズの今後の変化にも、SQL の基礎知識があれば、コーディングなしで Workato から直接対応できます。

TIP

コーラブルレシピは廃止されましたが、レシピファンクションコネクターを使用してこのレシピを再現できます。

在庫状況を返すコーラブルレシピ

レシピのリンク (opens new window)

ABC 社は、さまざまなオンラインパートナーを通して小売りを行っている、成長中の玩具会社です。同社はパートナーごとに各玩具の在庫状況を更新し続ける代わりに、自社の Oracle データベースを照会する API へのアクセスを各パートナーに許可することにより、各玩具の在庫状況を確認できるようになります。これにより同社とパートナーの両方の作業負荷が減り、またビジネスパートナー側でのリアルタイムの更新が可能になります。

レシピのワークフロー

認証ユーザーがこのエンドポイントを呼び出すたびにレシピがトリガーされる

このレシピは、Workato 内の他のレシピや、有効な認証キーを持っていれば外部ソースからもトリガーできます。Workato での API の設定については、こちらを参照してください。

カスタム SQL クエリー

SQL の「group by」機能にアクセスするためにカスタム SQL が使用されている

API 呼び出しのリクエスト本体には、パートナーがどの玩具の在庫を知りたいかなどの情報を含めることができます。データベース内でその特定の玩具の在庫をグループ化して数えるために SQL クエリーを使用しており、その結果が API レスポンスとして呼び出し元に返されます。


# データウェアハウスとデータベースの同期

データウェアハウスやデータレイクは、ビジネスでの分析やビジネスインテリジェンスを可能にする有用なツールです。業務中心のデータや HR 中心のデータ用の部門ごとのウェアハウスなど、多様な用途で使用されています。Workato を使用して、複数のソースからデータウェアハウスにデータを送信する毎日のプロセスを自動化することができます。プロセスを自動化し、テーブルスキーマなどへの変更時のトラブルシューティングを最小限に抑えることにより、データパイプラインの保守が容易になります。

このレシピはデータの転送プロセスを自動化するだけでなく、このようなパイプラインの簡単な保守を可能にします。Workato のインターフェイスは使いやすいため、スキーマの変更や、使用しているデータウェアハウスの変更は簡単に実行できます。認証も Workato のプラットフォームを介して行われるため、複雑な認証プロセスに対処する必要もありません。

Amazon S3 を使用した Snowflake ウェアハウスへの SQL Server の毎日の同期

レシピのリンク

ABC 社は、より適切なリアルタイムレポートを実行できるように、すべての顧客の連絡先情報を Snowflake と同期させることを希望しています。毎日大量の連絡先情報を受信するため、同社には SQL Server から Snowflake にデータを転送するための高速で効率的な方法が必要です。Workato では、ストアドプロシージャ、オンプレミスファイル、および Amazon S3 を利用して大量のデータをすばやく転送するレシピを作成できます。



データウェアハウスレシピ

このレシピは毎日トリガーされ、大量のデータを SQL Server から Snowflake に転送する


トリガーされると、このレシピはデータを変換し、CSV としてデータを指定されたフォルダーにエクスポートするストアドプロシージャを SQL Server で実行します。このフォルダーは、Workato のオンプレミスエージェントが接続するように設定されています。Workato のオンプレミスファイルコネクターを使用して、このような新規フォルダーをダウンロードし、Amazon S3 にすばやくアップロードできます。最後に、Workato のネイティブの Snowflake から S3 バケットへの統合を使用して、このデータをすばやく読み込めます。


Last updated: 2023/8/31 1:07:14