# HTTP メソッド
このセクションでは、Workato でサポートしているさまざまな HTTP メソッドについて説明します。これらのメソッドの大部分については、すでに馴染みがあるかもしれません。ここでは、HTTP 呼び出しのレスポンス後処理を行う方法についても説明します。そうした後処理を利用すると、データを操作して、コネクターコード内で後で簡単に使用できるフォーマットにすることができます。
# HTTP 動詞メソッド
HTTP 動詞 | メソッド | 例 |
---|---|---|
GET | get() | get("url", parameters) |
POST | post() | post("url", payload) |
PUT | put() | put("url", payload) |
PATCH | patch() | patch("url", payload) |
DELETE | delete() | delete("url", parameters) |
OPTIONS | options() | options("url", parameters) |
# リクエストの作成
各 HTTP 動詞メソッドには、最初の引数として url
文字列を与える必要があります。2番目の引数 (省略可能) には2種類の形式があります。
まず、input
は、単一のハッシュとして渡すことができます。このハッシュは、たとえば次のように、単純に execute
または poll
の引数の input
引数でも構いません。
execute: lambda do |connection, input|
get("https://www.some_api_endpoint.com/api", input)
end
このハッシュは、次のように、あらかじめ構成することもできます。
execute: lambda do |connection, input|
params = {
"id" => input["id"]
}
get("https://www.some_api_endpoint.com/api", params)
end
Workato SDK フレームワークは、このハッシュの値を処理して各種のデータフォーマットに変換します。GET リクエスト、DELETE リクエスト、OPTIONS リクエストの場合、ハッシュのデータは URL クエリーパラメータに変換されます。
POST、PUT、PATCH の場合、ペイロードは、指定されたフォーマットのリクエスト本文の形に変換されます。さまざまなデータフォーマットの扱い方については、こちらを参照してください。
他にも、リクエストデータを渡す方法には、一連のキーと値のペアとして渡すやり方があります。
execute: lambda do |connection, input|
post("https://www.some_api_endpoint.com/api", name: input["name"], email: input["email"])
end
最初の引数の後のすべての引数は、リクエストデータに変換されます。この場合、デフォルトのデータフォーマットは JSON なので、次のようなリクエスト本文が作成されます。
{
"name": "Ee Shan",
"email": "[email protected]"
}
GET リクエストでは、次のように URL パラメータを作成します。
execute: lambda do |connection, input|
get("https://www.some_api_endpoint.com/api", name: input["name"], email: input["email"])
end
完全なリクエスト URL 文字列は次のようになります。
https://www.some_api_endpoint.com/api?name%3DEe%20Shan%26email%3Deeshan%40workato.com
その他の認証形式があれば、それも付加されます。上記の例では、認証は不要ということを前提にしています。認証は、
connection
オブジェクト内で定義されるapply
ブロックを通じて適用されます。
# リクエスト作成に向けた、その他のヘルパーメソッド
Workato では、最初の HTTP 動詞メソッドの後につなげることで、その他のさまざまなヘルパーメソッドを使用できます。以下に、いくつかの役立つメソッドを示します。
# payload
このメソッドでは、リクエストにペイロードを追加できます。これは上で解説したものと同じ構文に従います。
execute: lambda do |connection, input|
post("https://www.some_api_endpoint.com/api")
.payload(name: input["name"], email: input["email"])
end
これにより、次のような POST リクエストのペイロードが生成されます。
{
"name": "Ee Shan",
"email": "[email protected]"
}
# params
このメソッドでは、リクエストにクエリーパラメータを追加できます。これは上で解説したものと同じ構文に従います。これらの値は URL エンコードされます。
execute: lambda do |connection, input|
get("https://www.some_api_endpoint.com/api")
.params(name: input["name"], email: input["email"])
end
https://www.some_api_endpoint.com/api?name%3DEe%20Shan%26email%3Deeshan%40workato.com
# header
このメソッドでは、リクエストにヘッダーを追加できます。これは上で解説したものと同じ構文に従います。ここで定義されるヘッダーでは、 大文字と小文字が区別されません。
execute: lambda do |connection, input|
get("https://www.some_api_endpoint.com/api")
.headers(Authorization: "Bearer HTB674HJK1")
end
TIP
大文字と小文字を区別するヘッダーは RFC (opens new window) から逸脱していますが、headers
ではなく case_sensitive_headers
メソッドを使用することにより、そのようなヘッダーも HTTP メソッドで使用できます。
# tls_client_cert
このメソッドでは、SSL 証明書、キー、パスフレーズ、および中間証明書を追加できます。
execute: lambda do |connection, input|
get("https://www.some_api_endpoint.com/api")
.tls_client_cert(
certificate: connection['ssl_client_cert'],
key: connection['ssl_client_key'],
passphrase: connection['ssl_key_passphrase'],
intermediates: connection['ssl_client_intermediate_cert']
)
end
# レスポンス後処理
# デフォルトのレスポンスデータ
デフォルトでは、すべての HTTP 動詞メソッドがリクエストのレスポンス本文を返します。たとえば、 Okta では、次のリクエストでユーザーが作成されます。
execute: lambda do |connection, input|
response = post("/api/v1/users", profile: { login: input["email"], displayName: input["name"] })
end
変数 response
は、次のようなハッシュになります。
{
"id": "00ub0oNGTSWTBKOLGLNR",
"status": "STAGED",
"created": "2018-03-13T21:36:25.344Z",
"activated": null,
"statusChanged": null,
"lastLogin": null,
"lastUpdated": "22018-03-13T21:36:25.344Z",
"passwordChanged": null,
"profile": {
"firstName": "Ee Shan",
"lastName": "Sim",
"email": "[email protected]",
"login": "[email protected]",
"mobilePhone": null
},
"credentials": {
"provider": {
"type": "OKTA",
"name": "OKTA"
}
}
}
# レスポンス処理
after_response
は、HTTP 動詞メソッドにつなげて HTTP レスポンスのさまざまな部分を処理できる、任意利用のブロックです。例を見てみましょう。ここでも再び、 Okta API を利用します。
リクエストが List all users (opens new window) のエンドポイントに送信されると、切り詰められたレスポンスは次のようになります。
HTTP/1.1 200 OK
Content-Type: application/json
Link: <https://workatotest.okta.com/api/v1/users?limit=200>; rel="self"
[
{
"id": "00utti9t3j1xO9jOm2p6",
"status": "ACTIVE",
"created": "2018-03-15T08:23:05.000Z",
"activated": null,
"statusChanged": "2018-03-15T08:39:39.000Z",
"lastLogin": "2018-03-15T08:39:40.000Z",
"lastUpdated": "2018-03-15T08:39:40.000Z",
"passwordChanged": "2018-03-15T08:39:39.000Z",
"profile": {},
"credentials": {},
"_links": {}
}
]
このレスポンスは、HTTP レスポンス コード 、 ヘッダー 、および 本文 という3つの部分に分けられます。
after_response
を使用することで、HTTP レスポンスの3つの部分すべてを処理できます。たとえば、すべてのユーザーをリスト化し、レスポンス全体 (ヘッダーから既存のページへのリンクを含む) を出力するアクションがあるとします。
execute: lambda do |connection, input|
get("/api/v1/users").after_response do |code, body, headers|
{
code: code,
next_link: headers["link"],
users: body
}
end
end
このアクションの結果の出力には、レスポンスの3つの部分すべてが含まれます。
{
"code": 200,
"next_link": "<https://workatotest.okta.com/api/v1/users?limit=200>; rel=\"self\"",
"users": [
{
"id": "00utti9t3j1xO9jOm2p6",
"status": "ACTIVE",
"created": "2018-03-15T08:23:05.000Z",
"activated": null,
"statusChanged": "2018-03-15T08:39:39.000Z",
"lastLogin": "2018-03-15T08:39:40.000Z",
"lastUpdated": "2018-03-15T08:39:40.000Z",
"passwordChanged": "2018-03-15T08:39:39.000Z",
"profile": {},
"credentials": {},
"_links": {}
}
]
}
# テスト
カスタムコネクターを開発しながら、容易にこれを検証することができます。リクエスト後処理を含めている場合、出力タブには期待される JSON オブジェクトが反映されるはずです。
Last updated: 2023/8/31 1:07:14